9月24日(金)  ミコノス、アテネ


ミコノスは夜更かしの島なので、ホテルの朝食も8時から。なので、思い切りゆっくり起きて、9時半ぐらいに朝食へ。
4つ星リゾートホテルだけあって、朝食が豪華。シリアルだけでも5〜6種類ぐらい並んでるし、ケーキも(朝から!)やっぱり何種類もあって、若い女の子達が群がっている。見るからに超甘そうで、しかも結構な大きさがあるので食指が動かなかったけど、胃の調子が良ければ、1つぐらい食べたかったかも。朝食バイキングで目玉焼きがあるホテル、初めて見たです。わーいvv
しかし紅茶の葉っぱはあるんだけど、お湯が見あたらず。コーヒーのポットは台の上に置いてあるんだけど。仕方ないので、とりあえずオレンジジュースをゲット。
プールサイドの良い席は流石にいっぱいなので、プールが見える席に適当に座って、のんびり、朝食をおいしくいただく。そろそろ朝食を終えようか…という頃になって、レストラン併設のバーカウンターで、紅茶のお湯をポットで貰っている人を目撃。…しかし既にお腹パンパンなので、紅茶はあきらめる(哀)。
アテネへの帰りの飛行機のフライト時間は、予約時はミコノス発14:55だったのが、オリンピック航空のフライトスケジュール変更でいつの間にか16:15になっていて(日本出発前に、HPで確認して驚いた)、チェックイン時にその旨を伝えていたので、朝食後、フロントで空港への送迎のピックアップ時間を確認してから部屋へ。
昨日の洗濯物がまだ乾いていなかったので、チェックアウト時間ぎりぎりまで部屋でだらだらする事にする。島なので地中海性気候でも、アテネに比べると湿気がある(蒸し暑い程ではない)せいか。昨夜もかなり冷え込んだし。アテネのホテルでは夜洗濯しても、朝にはブラウス類でも半分以上乾いてたんだけど。
まずは荷物整理。今日アテネに1泊して後は帰国するだけなので、着替えと化粧品類だけ出せるようにして、荷物をボストンバッグに詰めまくる。行きに機内持ち込み用バッグが重くて辟易したので、どうしてもという壊れ物以外はダイソーで買った袋状のパッキン(便利!)を二重に使ってぐるぐる巻いて、バッグへ放り込む。荷造りが終わったバッグは、パンパンの激重!(笑)。
この激重荷物が直後に悲劇を呼ぼうとは…。
その後はホテル内を散策。このホテルは何棟ものコテージが、断崖の上に建てられた造りになっていて、建物を結ぶ通路のあちこちにテラスがあって景色が楽しめるようになっているので、写真を撮ったり。既にプールサイドには、何人かの人が水着姿で寝そべっているのも見える。昨日見た顔ばかりなので、多分あの人達は1日中プールサイドでごろごろ昼寝しているんだろうな。3日もそんな生活続けたら、仏か仙人になれそう。優雅だなぁ。←正しいリゾートの過ごし方。毎日観光しまくりの貧乏性の自分とは大違い(苦笑)



ホテルのコテージ
泊まったホテルのコテージ。一番左奥の部屋でした
 
北の港に停泊中の帆船
港の近くに停泊中の帆船


12時のチェックアウト時間ギリギリに、何とか洗濯物も乾いて、ハウスキーピングのお姉さんに追われるように部屋を後にする(すまんです〜・汗)。カートで重い荷物をふうふう引っ張ってエレベーターの所に行くと、別の棟からホテルのお兄さんが、客のスーツケースを持って出て来た所に出くわした。
チェックイン時に言われた「leave in the room after checking out」って、何の事だろうと思ってたんだけど、荷物の事だったか! 
←英語ダメダメなのに加えて、いいホテルに慣れてない奴。
小さいエレベーターなので、私と荷物と、お兄さんが持って来たスーツケース2個で中は満員状態。お兄さんが階段を使って降りる間に、先に下に着いてしまったので、スーツケースを外に押し出すと(でないと自分が出られない)、お兄さんはサンキューと爽やかに笑って、そのままスーツケースを持って去ってしまった。…ああっ、かよわい乙女が重い荷物抱えて難儀してるのに、待たんかい!!
むう、と思いつつ、重たい荷物の乗ったカートを、ぐいっと引っ張る。その瞬間。
ぺき、と小さな、とてつもなく不吉な音がして、カートが壊れた。
カートの引き手の折りたたみ部分を止める、細い金具が、重みに耐えかねて外れてしまったのだ。
無理矢理エレベーターから荷物を引きずり出して、途方に暮れる。カートがなければ、荷物が運べない。どうしよう?
…とりあえずはチェックアウトして、荷物をフロントに預けないと(現実逃避)。エレベーターからフロントまでは、プールサイドを横切って、更に階段を下りなければならず、重たいバッグ抱えて2往復。更にこの時のどさくさで、町歩きに使おうと手持ちにしていた日傘をなくした事に、後で気づく。
チェックアウト時に、フロントのお姉さんにも「荷物は?」と聞かれるが、既に自力搬出しちゃったよ。荷物放置プレイでOKと判っていれば、カート壊れずに済んだのに…と思うと、自分のヒアリング能力のなさが恨めしい。

チェックアウト後は、どうしたもんかな〜と考えつつも、足はミコノスタウンへ向かう。昨日と同様に、写真を撮りながらてくてく歩いてミコノス港到着。相変わらず港に面したタベルナは人でいっぱい。流石に島まで来ると、ギリシャ本土中どこでも大勢溢れていたパラリンピック関係者も(スニオン岬やデルフィにもいた)、1人もいない。
白い壁と石畳の、迷路のような細い道をフラフラ散策。昨日、昼間にタウンをうろうろした時はシェスタ中で、店も閉まっていて割と閑散とした感じだったけど、今日はお店も営業中で、結構な数の観光客が歩いている。満開のブーゲンビリアの花を日よけに仕立てたタベルナがあって、良さげな感じだったけど、朝食が遅かったのでまだぜんぜんお腹が空いてない。ミコノスタウンの道は複雑に入り組んでいるので、また同じ店に戻って来れるか難しいかも?、とかなり後ろ髪を引かれつつも、その場を後にする。(あんまり道に迷わないタイプなので、その気になれば多分戻っては来れるだろうけど、わざわざ戻るのが面倒なのが半分)
ハーゲンダッツのお店もあったけど、やっぱり素通り。ピスタチオアイスがあれば、食べて来れば良かったかも。かわいいお店が沢山並んでいるので、ついつい寄り道しまくり。
お土産屋をさんざんひやかしまくって、タウンの一番端の方まで来てしまったので、昨日行き損ねたタベルナに行こうかと思い立つが、なんか客がいなくて入りづらい。結局昨日と同じ店に入ってしまった。炎天下なので緑色のツタの日よけが、凄く気持ち良さそうだったもんで、つい(笑)
軽い物でいいやと、タコのサラダを注文。タコが柔らかくて美味でした。
タベルナを出て少し歩くと、ガイドブックにギロピタが美味いと書かれていたお店を発見。食べたばかりじゃなければ良かったんだけど。残念。胃腸の調子が悪くなければ、いつもなら少し時間が経てばお腹に入るんだけど…(^^;


ミコノスタウン
ミコノスタウン
 
ブーゲンビリアのタベルナ
ブーゲンビリアの咲くタベルナ


更にミコノスタウンをうろうろしてお店を見て歩いて、送迎のピックアップ時間の3時ギリギリにホテルへ戻ると、既に送迎のワゴン車が玄関前にいる。ちょうど他の客を連れてホテルへ戻って来た所らしく、運転手のおじさん曰く「彼らをコテージまで送って来るからもう少し待ってて」との事で、その間に急いで預けていた荷物を取って来る。
空港までは車で10分ほど。来る時は気づかなかったけど、島のあちこちに幾つもスタバがあるのが印象的。

空港に到着後、しばらくしてチェックイン開始。セキュリティチェックがすごく簡単な物で終わっちゃったんだけど、いいのか?(笑)
この時間帯の飛行機は、オリンピック航空のアテネ行きの便のみ。人は次々に空港に集まって来るが、待てど暮らせど出発ゲートが開く気配はない。いつの間にか、チェックインカウンターのお姉さんも姿を消している。
トイレに行った時に、やっと放送が入った。なんかフィフティファイブとか言ってるけど、水洗の音とかがうるさくて放送が良く聞こえない。トイレを出た時には放送も終わってしまってたけど、やっぱり飛行機遅れるのか? もう1度放送を繰り返してくれればいいんだけど、そういう親切な事はしないらしい。
ロビーに、ホテルの送迎車で一緒だった新婚さんぽい日本人カップルがいたので、声を掛けてみるが、彼らも放送が入るまでずっと外にいたので内容は聞いてなかったらしい。
まぁオリンピック航空が遅れるのは今に始まった事ではないので、(以前も、サントリーニからアテネへの便が強風の為、欠航になって全員次の便に振り替えられたり、フランクフルト→アテネ、アテネ→成田の飛行機も全て遅れた。特に成田行きの便は機体の燃料漏れとかで、機体交換という事で3時間以上の遅れ。その時の秋月の席がリクライニングが壊れていて、これは非常に辛いな〜と思っていた矢先の機体交換だったので、1人でラッキー♪と、げんなりしている周囲に隠れて心の中で万歳三唱していた)、いいかげん自分は「あぁ、しょーがないな、オリンピック航空だしね」程度にしか思わないけど(苦笑)、新婚さんはアテネでサントリーニ行きの便に乗り換えなければならないとかで、青くなっている。
「オリンピック航空同士の乗り継ぎだったら、もし万一サントリーニ行きに乗れなかったとしても、オリンピック航空がちゃんと対応してくれますよ〜。サントリーニ行きの便も遅れている可能性もありますし(←笑)」と慰めておく。
出発予定時刻の16時15分を過ぎても、何の動きもないので、遅延は決定。やはり放送で言っていた16時(?)55分発になるのか。


ミコノスタウン2
ミコノスタウンの街角
 
ミコノスタウン3
どこを撮っても絵になる


時間はたっぷりあるので、カートをなんとかしてみようと試みる。こんな所に修復師がいる筈もないので、とりあえず自力で直しにかかる。カートを床に置いて、金具が外れた引き手を、足と手で思い切り押し広げて、取れたパーツを強引に押し込む。…やた、自己修復成功vv
もしもダメだったら、空港で新しいカート探さなきゃと思ってたんで、良かった良かった。

ずいぶん待たされて、ようやく搭乗ゲートが開いた。16時55分にはちゃんとアテネ行きが飛ぶらしい。
やっとの事で乗り込んだ飛行機は、満席状態。運良く窓側席だったけど、窓がいつ掃除したんだ?と言いたくなるぐらい汚れている。…雨が少ない国だからなのか、ギリシャ人は細かい事は気にしないのか、どっちだ?(笑)
それでも夜の闇だった往路とは違い、空からエーゲ海の景色を楽しめるのは嬉しい。真っ青なエーゲ海に浮かぶ島の上にだけ、上昇気流で雲が発生しているのが面白い。(関係ないけど、サントリーニ行きの便では、右手にミロス島が見えます。>ファンの方。CAさんが右に見えますのが…とアナウンスしてくれたけど、左側の席だったので写真は撮れませんでした)

17時35分に無事アテネ到着。ターンテーブルには、他の到着便の荷物待ちの人がびっしり。あまりの人の多さに、自分の飛行機の表示を探すのも一苦労。1つのターンテーブルに、3つの便の荷物が出て来るという超混雑ぶり。荷物を待っている間に、オリンピック航空のサントリーニ便のファイナルコールがかかっていたので、多分新婚さんは飛行機に間に合ったと思われ。ともかく荷物を受け取り、アテネ行きのバス乗り場へ。

E95のシンタグマ行きのバスがいなくて、代わりに同じバス停にE94のエスニキ・アミナ駅行きのバスが止まっている。現在18時2分。時刻表を見るとあと1〜2分で、E94バスも出発してしまう。確かE94バスは、終点で地下鉄ライン3に乗り換えて、シンタグマ広場に1番早く着ける筈。地下鉄は毎時0分、30分発なので、今からだとまた30分待ちだし、迷ってるヒマもないので、えいっとバスに飛び乗る。私が席に収まるのとほぼ同時に運転手さんが乗り込んで来て、バスはすぐに空港を出発。
ところがアテネ市内に入るまでは快調に飛ばしていたバスが、市内に入ると渋滞に巻き込まれ、なかなか進まない。途中でシンタグマ行きのE95番バスを2台ぐらい追い抜いたりしたんだけど、それでも終点のエスニキ・アミナまで1時間以上かかってしまった(通常は40分らしい)。ここから地下鉄に乗り換え、シンタグマ下車。


彫像パフォーマンスのお姉さん
彫像パフォーマンス中のお姉さん
 
アテネフェスティバル垂れ幕
アテネフェスティバルは、本日も開催中


ホテルはシンタグマ広場から数ブロックの所にある、アストールホテル。
アテネの歩道はバリアフリー仕様になってはいるが、ホテルまでの道は、ちょうど段差のない部分にバイクが停まって邪魔してたり、その部分が壊れて石がめくれていたりと、かなりバンピーで重い荷物を引きずって行くのは、ちょっと大変。
やっとホテルにたどり着いてチェックイン。前のホテルはエレベーターが旧式で、ドアは手動、ボタンを押して、来るのが上行きか下行きかは運次第(2台あるうち、下行きのランプが点いている方のエレベーターのボタン押しても、反対側の上行きが止まったり)だったので、このホテルのデジタル表示の白いエレベーターが、えらく近代的に見えてしまう(笑)
ツインのシングルユーズなので、部屋の中は広々。大きな机と椅子があったりして、ちょっとお金持ちのビジネスマン向けの部屋、という印象。
この時点で7時20分過ぎ。既に外は日も落ちて、暗くなり始めている。アレオスパゴスの丘からパルテノン神殿の夜景を見る為には、急がなくては。荷物をカートのままそこらに放り出して、速攻で出かける。貴重品をフロントに預けたかったけど、セーフティボックスがいっぱいとの事で叶わず。…まぁ1晩だし、いいか。

今までホテルから1ブロックで地下鉄に乗れたのに比べ、自分が焦っているせいか、シンタグマ広場までの数ブロックがやけに遠く感じてしまう。ライン2でアクロポリ駅まで行って、外に出ると、既にパルテノン神殿本殿がライトアップされている。…やばい、時間がない。
私にはどうしても見たい物があった。アクロポリスのライトアップは、プロピレイア(前門)、(次にエレクティオン神殿?)、パルテノン神殿の順にライトアップされ、最後にアクロポリス全体がライトアップされる。その時、アクロポリス全体がグリーンに輝くのだ。(おそらくライトの特性だと思うのだが、光が点った最初のほんの数十秒の間だけ、ライトが緑色→通常の白に発光する為)
アテネフェスティバル(ウィーンフィルの日)の時、ヘロド・アティコス音楽堂からそれを眺めていて、ぜひともアクロポリスが良く見える所から、もう1度それを見たいと思っていたのだ(←転んでもタダでは起きない奴)。
アクロポリス全体がライトアップされる前に、アレオスパゴスの丘にたどり着けるのか。とにかく、アクロポリスに向かって全力ダッシュ。
その途中で、前にアテネフェスティバルの時に、彫像なりきりパフォーマンスをしていたお姉さんが今日もいたので、写真を撮らせてもらって、ミネラルウォータ分0.5ユーロを手元に残し、残りの小銭をお姉さんにあげる。(明日は帰国なので、買い物で出しにくい10セント玉とかの有効活用・笑)
ようやくヘロド・アティコス音楽堂の前までやって来ると、本日もアテネフェスティバル開催中。まだ開演1時間前なので、会場前には誰もいない。売店があったので、ミネラルウォータを買おうとしたら、ここでは0.8ユーロ! アクロポリス前の観光地価格なジュース売店でも、ミネラルウォータだけは通常価格0.5ユーロなのに、ぼったくりか〜〜!!(後にも先にもここだけでした。ミネラルウォーターが0.5ユーロ超だったの)
さっきお姉さんに小銭あげるんじゃなかった、と泣く泣く0.8ユーロ払う。小銭、綺麗になくなる筈だったのに、とほ〜。

音楽堂前からは坂道を登って、ようやくアレオスパゴスの麓に到着するかしないかの所で、アクロポリスにグリーンの光が輝いた。ああ、間に合わなかったか。
とりあえずその場で写真を撮って、アレオスパゴスの丘に登ると、どうやらさっきのはプロピレイア周辺だけをライトアップするだけで、アクロポリス全体はライトアップはこれからの模様。
丘というか巨大な岩の固まりのアレオスパゴスの、アクロポリスに一番近い端に陣取って、デジカメの設定を調整&試し撮りを繰り返しながら、その時を待つ。
そして、アクロポリス全体がついにライトアップされ、暗闇の中でアクロポリスが綺麗なエメラルド色に輝いた。
1分にも満たないわずかな時間だったけど、野望通りにベストポジションでこれを見る事が出来て満足♪


アレオスパゴスからの夜景
本当はアクロポリス全体がぼーっとエメラルド色に輝いて、写真よりずっと綺麗でした


アクロポリスの神殿は、昼間の陽の光では柔らかなクリーム色、夕方はほのかに薄紅色と表情を変えるが、強いライトの光に照らされた夜は、まさに白亜の神殿の形容詞そのもの。(今にも黄金聖衣着たお兄さん達とかが、柱の影から姿を現しそうvvと思ったのは内緒の方向で。←殴)
いつまで眺めていても本当に飽きない。ほとんど毎日のようにアテネの町からアクロポリスを見上げていたので、明日帰国して、もう見られなくなるんだなと思うと、切なくなってくる。このままずっとギリシャにいられたらいいのになぁ。
後ろの方で、夜景見物に来たアメリカ人の若いお兄さん達のうちの1人が「アクロポリスは紀元前から2500年の歴史があるのに、合衆国にはたった500年の歴史しかないんだ」とギリシャとアクロポリスの歴史を仲間に大いに語り、「I love Greece」としきりに言っている。ギリシャ好きが、この場に来てアクロポリスを眺めて思う事は、皆同じなんだなぁ。

夜の8時半をいいかげん過ぎて、流石にお腹も空きまくりだったので、本当に名残惜しいけど、最後にアクロポリスをバックに写真をお願いして、アレオスパゴスを後にする。写真を撮ってくれたのは、ずっと後ろの方で語り続けていたお兄さん(多分)。私が日本から来たと言うと、片言の日本語で話しかけて来てくれたけど、こういう時に気の利いた事を英語で言えない自分が口惜しいやら情けないやら(^^;
お兄さんにお礼を言って、つるつるの岩場を慎重に降りる。後ろ髪を引かれるように、ライトアップされたアクロポリスをずっと見上げながら、プラカ方面へ移動。


<注・ここから先は『ええ話』と正反対の内容なので、嫌いな人は読まないで下さい>
向かったのはプラカの奥にある「オ・プラタノス」というタベルナ。
ギリシャ政府観光局のHPで、クネリ・スティファド(野うさぎのシチュー)というギリシャ料理がある事を知って、旅行中お店を探していたけど見つからず、ガイドブックに老舗のタベルナと紹介されていたここならもしかしたら、と思って来たのでした。
うさぎのシチューといえば、『指輪』でサムがフロドの為に作ったあれですよvv。日本ではまずお目にかかれないし、ギリシャ人にとってうさぎ肉は御馳走らしいので、どんなんだろうという興味もあった。けれど店先に置いてあるメニューを見ると、やっぱりうさぎはない模様。
周辺に他のお店はほとんどない場所で、歩き疲れていたので、もうここでもいいや、とお店に入る事にする。屋外のテラス席がいっぱいだったので、店内のテーブルに案内される。
…テーブルの上にはタバコの灰が、いっぱいに散らばっているんですが。何これ…。
タベルナではどのお店も、紙のテーブルクロスが敷かれてるものなのだが、それもなく。店の人は忙しく店内を飛び回っていて、メニュー持ってテーブルクロスを敷きに来るまで、ずいぶん待たされる。自分だけかと思っていたら、新しくやって来た他の客のテーブルも同じ状態。タバコの灰は、待たされた客がヒマつぶしにタバコを一服し、灰皿もないので灰を床に落として、テーブルの上にも…なのだろうと推測。
今度は全然注文を取りに来ないので、いっそ席を立ってやろうかどうしようかと考えているうちにやっと注文を取りに来た。羊のグリルか牛のグリルかちょっと迷って、無難に牛を注文。(するなよ)。
料理がまずくなかったのが、唯一の救いでした。
お会計をしようとテーブルの担当の人に声を掛けると、ちょうど大人数の客の対応に追われていた店員は「チッ」と舌打ち。その後も店内を忙しく歩き回るか、奥の厨房で何かしているかで、全然こちらにやって来る気配がない。もちろん他の店員も同様で、捕まえたくても捕まらない。隣のテーブルのカップルも、とうに食事は終えているのに、こちらが店員が捕まらなくて会計出来ないでいるのを見て取ってか、あきらめ顔でまったりし続けている。お姉さんはまったりを通り越して、テーブルの上でたれぱんだ状態…。
担当の店員ではなく、オーナー?らしいおじいさんが側を通った時に声を掛けると、店の奥で店員達が何やらあーだこーだとやりあった後、やっとの事でお会計。隣の席のカップルは、その直後におじいさんをつかまえて支払いをしていた。(←上手いな、兄さん)。
なんだか有名店過ぎて、あんまり忙しくてもう客の相手なんてしてられないって、終始そんな感じの対応のお店でした。
モナスティラキ広場近くのギロ屋の店内で食事した時も、店はすごく混んでいて店員さんは大忙しで、なかなか注文取りに来てくれなかったけど、最初にテーブルに案内してくれたお兄さんが、何度か気を遣って声を掛けて来てくれたので(テーブルの担当者が違うらしい)、注文取りに来なくて困ったなぁとは思ったけど、ここまで不愉快になる事はなかった。

折角ギリシャ最後の夜なのに、気分は満たされず。(どうせならネタで「アイオロス」で夕食にすれば良かったかも。ちなみに場所は、古代アゴラのテッシオ〜モナスティラキ駅方面入口のすぐ近く)。何か美味しい物をと、モナスティラキ広場前のスブラキ屋で、スブラキをお持ち帰り仕様にしてもらって、ホテルで食べる。やっぱりここのスブラキは、お肉がジューシーで美味しい。


モナスティラキ広場から見上げるアクロポリス
モナスティラキ広場から見たアクロポリス。左手に見える遺跡はハドリアヌスの図書館


既に11時近くになっているので、風呂の支度。このホテルの風呂は、身長165の自分でも、バスタブの中で完全に横になれそうなくらい広い。雨の少ない国で、何だか贅沢。タオル類も、何とか手が届くギリギリの高さの所にある。ギリシャ人の平均身長ってどれくらい高いんだ?!(汗)
入浴を済ませ、バスタオルを取ろうと無理矢理な体勢で手を伸ばしたところ、うっかりバスタブの中で足を滑らせ、そのまますってんころりんと、風呂場の床にコケる(爆)
幸いバスタオルを取ろうとした時にシャワーカーテンを掴んでいたおかげで、勢いが削がれて、痛いけど幸いにも怪我はなかったのだが、シャワーカーテンがカーテンレールから全部外れて、風呂場はえらいこっちゃな状態に。←風呂場広くて(何もなくて)よかったね〜、狭い所で頭とかぶつけてたら大変だったよ、とは友人Aさん談。いや、全くそのとおり(滝汗)
自力では復旧できそうにないので、とりあえずシャワーカーテンをレールにひっかけておく。1人旅で良かった…(^^;
明日の帰国便は16時なので、午前中いっぱいはお買い物予定。帰りたくないな〜、明日にならなきゃいいのに、と思いながら就寝。
それにしても今日は、ミコノスタウン散策とアクロポリスの夜景見物だけなのに、何故にこんなにネタまみれになるのだろう…。