9月21日(火)  デルフィ


今日は7時半のバスでデルフィへ。7時にはバスターミナルに到着したいので、ホテルは6時半過ぎに出なくちゃならない。
…5時半起き……いや、やっぱ40分ぐらいまで寝ててもいっか(笑)。この辺どうにでもなるのが1人旅のいい所。
目覚ましに起こされた後、ふらふらとシャワーを浴びようとバスルームへ。お湯を出したつもりが、ギャ〜ちべたい! しばらく待っても水ばかりで、お湯が出て来る気配はない。そーいや、海外のホテルはこういう事があるんだった。シャワー浴びてすっきり目を覚ましたかったが、流石に冷水浴する気にはなれない。しょぼ〜ん。
しおしおと仕度をして、6時半にホテルのロビーへ。朝食が6時半からなのだが、ちょっと早すぎたのか、まだレストランが空いていない。朝食抜きでターミナルへ急いだ方が良いか、食べてからでも間に合うか?と迷っていたので、まぁいいかとフロントでタクシーを呼んでもらう。
デルフィ行きのバスが出発するリオシオン・バスターミナル(ターミナルB)は、バスで行くと降りる場所がとても分かり難いと聞いていたので、面倒なのでタクシーで行く事に決めていた。
フロントのおじさん(チェックイン時とは違う人)が電話でタクシーを呼んでいる間に、朝食のレストランが開いた。おじさんに、タクシーを待つ間に朝食を食べておいでと勧められたので、ありがたやとレストランへ(笑)。時間があまりないだろうと、お気に入りのはちみつヨーグルト山盛りと、オレンジジュースで朝ごはん。後はバスターミナルに着いたら、何か買えばいいや。

超スピードでレストランを出て、フロントへ行くとちょうどタクシーが来たとの事。フロントのおじさんに連れられ、表通りに。観光局の地図にバスターミナルが載っているので、タクシーの親父に地図を示しながら「バスターミナルB、プリーズ」(地図の表記がターミナルBになっているので)と伝えるのだが、いまいち通じているのか、通じていないのか。リオシオンバスターミナルと言い方を変えてみたり、なんだかんだとやりとりしているうちに「(バスターミナルから)どこへ行きたいんだ?」と聞かれる。私がデルフィへ行きたいと答えると「Bus terminal for Delfi?」と親父。「Yes!」と思い切りうなずくと、ようやく意思疎通。出発際にタクシーの外で心配そうにやりとりを見守っていた、フロントのおじさんにお礼を言う。
実はフロントでタクシーを呼んでもらう際にも、同じようなやりとりをしていたのだが、アテネに不慣れな観光客がうっかり2つあるバスターミナルの、間違った方へ行かない為の親切なんだろうか。リオシオン・ターミナルに辿り着くのが難しいとの事だけど、タクシーもそれなりに苦労があるとは(苦笑)

バスターミナルに向かう途中、タクシーの親父が「デルフィまでどのくらいかかるんだ?」と聞くので、「3時間ぐらい」と言うと、親父ちょっと考えて「デルフィまでタクシーで行かないか、222ユーロでどうだ?」と。Not expensiveとしきりに親父は言うが、高いよ!
いや、それだけの距離をタクシーで行くと考えれば安いのかもだけど、バスなら1/10の値段で往復できちゃう。
もちろん何度も断るのだが、親父、今度は「(デルフィまで)1時間で行くから。バスなら3時間かかるぞ?」って。いや、それはいくら何でも無理だから。しつこいってば、親父(>_<)
ずーっと親父の誘いを断りまくって、それでもようやくバスターミナルに到着。ホテルから10分ぐらい、料金は13ユーロでした。ホテル呼び出し&ターミナル送迎の追加料金があるので、こんなものか。13ユーロに加えてチップも払ってしまったのだが、ギリシャではタクシーのチップは不要と後でガイドブックで見てガーン(笑)。…13ユーロにチップも込みだったのね。まぁ無事ターミナルに行けたのでよしとしよう。

待合室に入って時計を見ると、6時50分ちょっと前。タクシー呼んでから、どのぐらいでホテルまで来てくれるかわからなかったので(以前のギリシャ旅行時には、ずいぶん長く待たされた経験あり)、朝食パスでいいやと思ったんだけど、これなら朝食しっかり食べてからタクシーお願いしても良かったかな、と思ったり。
けれどもデルフィ行きのチケットを買い(片道11ユーロ)、売店で飲み物を調達して、待合室でぼーっとしている間にも、デルフィ行きのチケット売り場(行き先によって窓口が別れている)には、次から次へと人がやって来る。アテネ出発時にはバスは満席だったので、やっぱり早めに来て正解かも。
バスに乗る前にトイレへ行くと、どうやらここはトイレおばさんがいるらしく、入口に椅子と小銭の乗ったお皿が置いてある。でもおばさんの姿がないので、そのままトイレの中に。
帰りにもトイレを利用した時に判明したのだが、実はここはトイレおばさんにチップを渡すと紙をくれるシステムになっていたのだ。どうりで中に紙がなかった訳だ。手元に持ってたから別にいいけど。


ギリシャの車窓から
こんな感じの山道を、バスはガンガン飛ばして登って行く


バスは時間通りにアテネを出発。バスの車窓から見上げる空は、今にも泣き出しそうなどんよりとした曇り空。ホテルを出る時はまだ真っ暗で、全然空模様なんて判らなかったから、傘なんて持って来なかった。そーいえば日本出発前に見たアテネの天気予報に、雨マークがいっぱいあったっけ。その時はこの季節に本当に降るのか?と疑ってたんだけど、この黒い空の感じは本当にヤバいかも…。せっかくデルフィまで行くというのに、オタクにアポロン神の加護はないのか?

ところでコリントスツアーや、空港からの地下鉄(市内に入るまで地上を走ってる)に乗っている時にも思ったけど、ギリシャの風景は緑が乏しい。今の季節は、夏の少雨で草は全て枯れて、どこまでも茶色い枯れ草色の地面が続いている。山もほとんどが岩だらけの禿げ山だ。冬に雨が降ると大地に緑が甦るそうなので、デメテルが仕事をしない期間は、実は冬ではなく夏だという説がある程だ。
そんな中で唯一、青々と茂っているのはオリーブ畑の木々と、糸杉や松などの針葉樹ぐらい。…これは、オリーブを贈ったアテナが勝つのも当然か。きっと春に来たら、一面緑の絨毯に花が咲いて綺麗なんだろうな。どこまでも続くオリーブ畑を眺めながら、とりとめのない事を考える。←暇だし(笑)

途中、オリーブ畑のど真ん中にあるホテルでトイレ休憩。前に入っていた外人のおばさんに、ドアのカギが壊れてるわよ〜と言われつつも、しょーがないからそのまま入っとけ、みたいな結構な混雑ぶり。
そこからしばらく走ると、右手に切り立った山が見えて来た。大分デルフィに近づいて来たようだ。おお、これは凄いと思わず写真を撮るが、デジカメの不調で、こちらが高速で移動してるとシャッターが切れない事に、初めて気が付く。帰国したら、デジカメ入院決定だ。
この辺りから、バスはうねうねとした山道を登って行く。やがて突然目の前が開け、山の中腹に広がる町が見えて来た。ここはアラホバという町で、冬になるとスキー客が大勢やって来るそうで、スキー場の大きな看板も目に付く。この隣町(といっても大分離れているが)がデルフィだ。


博物館展示の柱
柱の装飾が美しい
 
青銅の御者像
青銅の御者像


更に山道を走ると、遠くに神殿の柱が見えて来た。あれがデルフィの遺跡か。
心配していたお天気も、デルフィに到着する事には回復して青空が見えている。オタクの祈りはアポロンに通じたようだ(笑)
しかしバスは遺跡の前を通り過ぎ、デルフィの町中を通過して、遺跡とは反対側の町の外れに到着。誰かが車掌さんに訊ねていたが、帰りのバス停も同じ場所で、チケットは目の前の雑貨屋みたいな店で買えるようだ。
バスを降りた観光客(いっぱいいた)が、先にチケット買っとけみたいな感じで、みんなぞろぞろと店に入って行くので、人の後について自分も中へ。チケットは11ユーロだが、ここまでに手持ちの少額紙幣を使い切ってしまったので、50ユーロ以上のお札しかない。1ユーロないか?と店の親父に聞かれて、ないと答えると、じゃあチケットは取っておくから帰りに買ってくれ、と追い出されてしまう。39ユーロのおつりぐらい、ない訳でもなかろうに、面倒なんだな。日本じゃ考えられないサービスの悪さ。チッ。

バス停から今来た道を反対方向に、結構な距離をてくてく歩いて遺跡の入口に到着。
遺跡と博物館がセットになったチケット(9ユーロ)を買う。まずは売り場の目の前の博物館から見学。
古代ギリシャ人はデルフィを世界の中心と考え、アポロン神殿の中に置かれていたという有名なへその石や、青銅の御者像などを見て歩く。幸い、団体さんがやって来る谷間の時間だったみたいで、博物館の中はガラすき。余裕で展示物を見て回る。

博物館を出て、まずは神託の行われていたアポロンの聖域へ。遺跡はパルナッソス山の中腹にあるのだが、上を見上げるとほとんど垂直に切り立った山が、天に突き刺さるように高く聳え立っている。
ギリシャ神話では、ゼウスが洪水を起こして地上の悪しき人間を滅ぼした際に、ただ1つパルナッソス山の頂だけが、水の上に出ていたという。そこに避難したデュカリオンと妻のピュラが洪水から逃れ、神殿で『汝の母の骨を汝の後ろに投げ捨てよ』という神託を受けて、母の骨=石を後ろに投げると、石が人間へと変じ、それが現在のギリシャ人の祖先となったというのは有名な話。(神話には明記されてないが、ここに出て来る神殿はやはりデルフィの事なのだろうか?)
そんな神話もなるほどなと思う程、パルナッソス山は天に向かって高く高く聳えている。当然デルフィの遺跡も、急な斜面に沿って建てられているので、登りも結構しんどい。


古代アゴラ
古代アゴラ
 
アテネの柱廊
アテネの柱廊。後方に見えるのがアポロン神殿


アテネ人の宝庫
アテネ人の宝庫
 
本物の写真はボケボケでお見せできません(汗)
へその石。本物は博物館に展示されている


空いていた博物館とは反対に、アポロンの聖域には観光客が鈴なり。
いくつもの団体客がガイドさんを囲みながら、あちらこちらに陣取っている。その団体客を避けながら、合間を縫うようにして遺跡を見学。
アポロン神殿に辿り着くまでの参道には、神託のお礼にとギリシャ中のポリスが競うように建てた宝庫の跡が幾つもあって、かつてのデルフィの繁栄が伺える。(アテネ人の宝庫が唯一、復元されている)

坂道をぜいぜい言いながら登って、劇場の上までたどり着く。
劇場の上からは遺跡全体が良く見渡せる。山の向こう側にはアテナの聖域も見える。ツアーではアテナの聖域までは行かないらしいので、ツアーではなく長距離バスでここまで来たのだ。ふふふ、楽しみ〜♪
劇場から更に上に登って行くと競技場があるのだが、きつい坂道をかなりの距離を登らなければならないので、ここで引き返す事にする。(←体力ないし、山向こうのアテナの聖域まで行く体力を温存しておかねば)
遺跡を下って行くと、アテネ人の宝庫の前でへその石のレプリカを発見。さっきは団体客がこの辺を陣取っていたから、人に紛れて全然わからなかった(苦笑)


アポロン神殿
アポロン神殿。後方がパルナッソス山


劇場
劇場。左手の山の中腹にアテナの聖域が見える
 
体育訓練所
アテナの聖域の隣にある体育訓練所


アポロンの聖域を後にして、アテナの聖域へ向かって車道をてくてく下って行く。結構な距離がある上に、いいお天気で暑いので、全身汗だく。カンカンに晴れて嬉しいけど、暑過ぎです、アポロン様(笑)
道路脇のカフェから、アテナの聖域の隣にある体育訓練所に降りる道があったので、獣道のような細い道を下って行く。体育訓練所はただっ広い敷地に、元は建物か何かの一部だったと思われる石がごろごろと転がってるだけの遺跡だが、星矢ワールドのサンクチュアリにも、きっとこんな訓練施設があって、ちび黄金達が元気に飛び回っていたんだろうな〜と、萌えモードに入りまくり(←バカです)

そしていよいよアテナの聖域へ。わーい♪と喜び勇んで行くと、アテナ神殿の所には数十人規模の団体客が!
団体さんは全員、ガイドさんの説明を聞きながら神殿に熱心に見入っているので、1人者の自分は、ゆっくりアテナ神殿を見学する事が出来ない。仕方ないな、と先にもう1つのアテナ古神殿の方で写真を撮ったりする。その辺のベンチで休憩したいな〜と思っても、他の(団体でない)観光客が全て占拠中。
もういいかげん終わるだろうと思って再びアテナ神殿に近づくと、先程はフランス語だったガイドさんの説明が、今度は英語に変わっている。…これは当分終わらないな(T_T)
アテナ神殿を一周してじっくり見たいのだが、そこそこの観光客がいるにもかかわらず、数十人の熱い視線が注がれている神殿の周囲に近づく剛の者は誰1人としていやしない。自分も小心者なので、さくっとアテナ神殿の写真を撮って撤退。
そろそろ帰りのバスの時間が気になるので、心残りありまくりだけどアテナの聖域を後にする。


アテナの聖域
アテナの聖域


アテナの聖域とアポロン神殿
後方にアポロン神殿が見える
 
デルフィは意外に海の近くだったりする
断崖の向こう側にコリンティアコス湾を望む


アテナの聖域からすぐ側の車道に登ると、デルフィの町〜アポロンの聖域〜アテナの聖域間の、無料送迎の案内の看板が目に飛び込んで来た。移動にかなり歩かされたので、いいな〜と思いつつも、いつそれが来るか全然わかんないし、今そのサービス自体やってるのかも不明なので、町に向かって歩き始める。
しかし歩き出して数分もたたないうちに、遊園地の機関車みたいな白くて長い送迎車がガーッと派手な音を立てて、道の向こうからやって来た。おや、と思っている間に、無料送迎車は引き返して来て、ガーッと町の方向に向かって再び通り過ぎてしまった。あららら、ほんのちょっと待っていれば楽が出来たのね(T_T)
しかしここで血涙を流していても仕方ないので、また地道にてくてくと歩いて行く(行きが下りだったので、帰りは登り坂だ)。再び博物館前に辿り着いた時には、足がよれよれになっていた。
そこから更に歩いて、デルフィの町へ。お昼を食べに、適当なタベルナの中に入る。

断崖沿いのテラス席に行くと、中は表通りから見た以上に混み合っていた。しかも人のいる十数席のテーブルの上を見ると、どの席も飲み物があるだけで、料理の来ているテーブルは1つもない。13時半のバスまで、あと30分。これは店選びを失敗したかも、と不安がよぎる。
考えても仕方ないので、とりあえず料理を注文。胃の調子が相変わらずなので、フルーツサラダとフレッシュオレンジジュースをチョイス。
バス停まで走ってもここから5分以上かかるだろうから、1時10分かせめて15分までに食事が来てくれるといいんだけど、などとぐるぐる考えていたら、何故か1番最後に店に入ったにもかかわらず、いの1番に食事が運ばれて来た。これもアポロンの加護の賜物か?(←そんな訳ない・笑)
出て来たフルーツサラダは、スイカとメロンを切って並べただけの物。ギリシャ人は、本当〜にスイカとメロンが仲良く横に並んでいるだけのこれを、サラダと呼ぶのか? 海原雄山なら激怒間違いなしだが、胃が痛い自分はこれはこれで、久しぶりの生のフルーツは嬉しい。あまりに簡単な料理だから、先に出て来たのかも?
自分のテーブルのすぐ後に、他の客の注文したムサカなんかが次々と運ばれ始めたので、これは本当にラッキー♪ さっと食事を済ませて、無事時間前にバス亭に到着。博物館のおつりの1ユーロをしっかりとっておいたので、今度はバスのチケットも問題なく購入。

13時40分頃に、行きに乗ったのと同じバス&車掌さんがやって来たが、これはアテネ行きではなく、後からアテネ行きのバスが来ると言っている。しかしそのバスがなかなか来ない。大分遅れて、ようやくアテネ行きのバスがやって来た。
バスがデルフィを離れる頃には、雲が広がって太陽はほとんど陰ってしまっていた。本当にオタクにアポロンの加護はあったようだ。
帰りのバスの中では、ほとんど爆睡状態で過ごす。17時前にアテネのバスターミナルに到着。


アカデミー
アカデミー。柱の上の彫刻はアテナとアポロン
 
ミトロポレオス大聖堂の隣にある教会
ミクニ・ミトロポリ教会


24番のブルーバスでアテネ市内に戻れる筈なのだが、肝心のバス停の場所が判らない。タクシーで来た時は真っ暗だった上に、大通りから住宅街みたいな所をぐるぐると回ってターミナルに横付けしたので(大通りから直接ターミナルに入る道路はバス専用らしい)、バスの来る大通りがどこにあるのか、全然見当が付かないのだ。ターミナルに到着するまで爆睡していて、到着後はすぐトイレに向かったので、人の後に付いて行く技も使えない。
ターミナル内をうろうろしたあげく、誰かを捕まえて聞こうかと思った時、ふと思いついてバスがいっぱい並んでいる駐車場を抜けてみると、向こうに車がいっぱい走っている大通りが見えた。24番のバス停もすぐに発見。本当に何の変哲も、目印になるような物もないごく普通のバス停なので、噂通りアテネ市内からバスターミナルに来る時は、これはわかりづらいだろうな、と思う。

ほどなくしてやって来た24番バスに乗り、見慣れたアカデミー前のパネピスティミウ駅で下車。アカデミーが地下鉄入口のすぐ先にあるので、いつでも行けるからいいやと、ついつい見物を先延ばしにしていたので、ちょうどいいかとアカデミーやすぐ隣の国立図書館の写真を撮る。
地下鉄でシンタグマ広場まで移動して(1駅なんだから歩いてもいいんだけど、便利なんでつい)、エルムー通りをぶらぶらとウィンドーショッピング。この通りには沢山の靴屋が並んでいて、しかもお手頃価格なので、ショートブーツ欲しいな〜とあれこれお店を見て歩く。ギリシャは革製品が安くて質も良いと聞いていたが、店にもよるけどロングブーツでも100ユーロしないのがいっぱい。とりあえず幾つか目星をつけておく。

適当な所で左に折れて、今度はミトロポレオス通りをシンタグマ方向に向かって歩く。ミトロポレオス大聖堂前の広場の周辺には、雰囲気の良さげなカフェが幾つも並んでいる。ここでお茶もいいけど、いいかげん空腹なのでちゃんとタベルナでごはんしたいな、と思って素通り。後日、時間があったらお茶しに来よう。

最初はタベルナのいっぱいあるキダシネオン通りまで行くつもりだったけど、疲れ切ってとてもそこまで歩いて行く気力も、もう残っていない。ガイドブックを見ると、デルフィというタベルナがシンタグマ広場の近くにある。今日はもう、デルフィづくしでいいか(笑)
地図を頼りにお店に行くと、強面の客引きのおじさんが店の前に立っていて、早い時間(といっても19時ぐらい)のせいか、中に客は誰もいない。有名なお店の筈なのだが。
誰1人客がいないので、どうしよう〜と思わず店の前を通り過ぎてしまうが、ここからキダシネオン通りまで歩く気も失せているので、ええい、これもアポロン神のお導き(笑)、と思い切って店の中に入る。
ギリシャ名物のスタッフドトマト(くり抜いたトマトにピラフを詰め、オーブンで焼いた物)をまだ食べていなかったのでそれと、温野菜のサラダを注文。このスタッフドトマト、中のピラフとトマトの果汁が口の中でとろ〜りとろけて、超激うま!
私はおかゆ、おじや、お茶漬けの類が一切食べられないのだが、トマト大好き人間&パサパサとしたインディカ米のせいか、これはいくらでもいける。(多分中身がふっくらもちもちの日本米だったら、米の水分多過ぎで逆に食べられなかったと思う)。空腹も手伝って、黙々とひたすらフォークを動かしまくる。
2個目のは、トマト自体の汁気が少なかったのか中心部分のピラフがちと固かったのが残念だけど、またギリシャに行けたらもう1度食べたい物ナンバーワン決定♪
ちなみに温野菜サラダは、ポテトとカリフラワー、ビート、茹でた青菜(正体不明)。謎の青菜が妙に苦かったけど、健康には良さそう。相変わらず1皿の量が多いので、不本意ながらどちらの皿も少しづつ残してしまったけど、大満足でお店を出る。ごちそうさまでしたv

シンタグマ広場に戻った時、19時半少し前だったので、ちょうど衛兵の交代式(左右の持ち場の入れ替え)が見れる、と国会議事堂前に突進。今まで何度もここを通ってはいたが、なかなか時間が合わなくて見る機会がなかったのだ。写真をビシバシ撮るが日没直後の薄暗がりの中でノーフラッシュでは(光が届かないので、焚くと逆に暗くなる)、流石の500万画素デジカメもあまり綺麗に撮れなかった。次回、昼間にリベンジだ(苦笑)
いつものように地下鉄でパネピスティミウに戻って、すっかりおじさんと顔なじみになってしまった駅近くのキオスクで、ミネラルウォーター等を買い込んでホテルに帰還。


ミトロポレオス大聖堂
ミトロポレオス大聖堂